米子市民劇場 2026年3月例会
無名塾公演
等伯ー反骨の画聖ー
2026年3月20日(金・祝)
開演 夜6時30分 米子市公会堂大ホール

脚本=岡山 矢 演出=仲代達矢
出演=赤羽秀之、中山 研、本郷 弦、川村 進、円地晶子、他
現代の新自由主義は、かつての下剋上の世の中にも通じている。
そうした世に生を享けた、ひとりの絵師の物語。
あらすじ
長谷川等伯は、1539年、能登の七尾に生まれた。戦国時代の後半、まだ信玄や謙信や信長が全国の覇を争って、各地で戦いを繰り返していた頃である。能登で染物屋を営みつつ、絵仏師としても活躍していた彼は、その頃の名を「信春」と言った。その彼が30代に京の都へとのぼり、50歳頃には「等伯」と号して、都の名刹に豪華絢爛な天井画や襖絵を遺して行くのである。当時の画壇を牛耳っていた狩野派と争い、みごと秀吉直々の仕事を請け、「天下の絵師」として名を馳せて行くのである。そして、国宝「松林図」が生まれる。等伯は、なぜ「松林図」を描いたのか、その謎に迫る物語でもある。
かいせつ
都に出てからの等伯は、お寺のツテを辿って相変わらず能登時代のような仏画の類いも描いていたし、暮らし向きのために扇絵や絵馬を量産する「絵屋」を街中で営んでいたりしたが、彼の望みは天下人の注文を請け、お城の襖絵や寺院の天井画を描くこと、「天下一の絵師」になることだ。そのためには、画壇を牛耳っている狩野派と闘い、その牙城を突き崩して行かなければならない。もちろん、彼は人生の全てをそこに注ぎ込んだ。それが故に、手放さざるを得なかったものや、犠牲にしてしまったもの、見失ってしまった大切な何かが、あるのではないだろうか? 自分のあとを継ぐべき長男の久蔵の死によって、はじめて彼はそれに気づくのである。
劇団より
「強い者が勝ち、弱い者は負ける」——それが人間社会の掟のように思われがちだが、我々の人生にはもうひとつ違った幸福の「ものさし」があること。 それを知った男の物語でもある。